本編動画
2025年8月25日に、以下の目次で「ほぼ週刊、AI動向のイマとミライ」動画を配信しました。
1:02 (1)The WAVE 新編集長からのご挨拶
2:55 (2)米政府が暗号資産戦略レポートを正式発表
11:07 (3)Peter Diamandis氏が選んだ重要ポイント
24:57 (4)「私たちの生涯で最も大きな経済シフト」(by. Diamandis氏)
43:11 (5)社会変化のパンドラの箱が開いた
52:04 (6)金融ロビーはこれを許すのか
57:07 (7)今までは「バカとブスは東大へ行け(ドラゴン桜)」。これからは?
各チャプターの概要は以下の通りです。
(1)The WAVE 新編集長からのご挨拶
(2)米政府が暗号資産戦略レポートを正式発表
Strengthening American Leadership in Digital Financial Technology
https://www.whitehouse.gov/crypto/
・このレポートを扱ったYouTube対談動画
Tech Experts Break Down the Incoming AI-Crypto Collision That Will Redefine Global Power
https://www.youtube.com/watch?v=ZnKEqWrzlXg
・出演者はPeter Diamandis氏(XPRIZE 財団の創設者、シンギュラリティ大学の共同創設者、起業家、医師、エンジニア。主な著書に、「楽観主義者の未来予測」「Exponential Organizations」)他3名
・専門メディアは低評価 例:
https://news.yahoo.co.jp/articles/78fccf319635d177d57dd91e8f783501025b4efa
(3)Peter Diamandis氏が選んだ重要ポイント
・Make the U.S. the “Crypto Capital of the World”(狙い:金融の中心=ウォール街と同じように、暗号資産・トークン化でもアメリカが主導権を握る)
・Shift from “Regulation by Enforcement” to Clear Rules(狙い:企業が安心して新サービスを開発できる環境を整備する)
・Clarify Regulatory Roles (SEC vs CFTC)(狙い:法的グレーゾーンをなくして、投資家と企業に確実性を提供する)
・Promote U.S. Dollar–Backed Stablecoins – while explicitly prohibiting a U.S. CBDC(狙い:ドルのデジタル版を「民間主導」で広げ、国際基軸通貨の地位を守る)
・Modernize Tax Policy for Digital Assets(狙い:税務処理をシンプルにし、企業と個人投資家の参入障壁を下げる)
・Push for Speedy Action Across Agencies and Congress(狙い:スピード感あるルール作りで、米国の競争力を維持)
・Federal Agencies to stop discriminating against crypto business in banks(狙い:暗号資産を金融の「正規プレイヤー」として扱う)
・Modernization of staking/mining income, and tax rules(狙い:明確な課税ルールで、健全なエコシステムと投資促進を実現)
・Approx. $600B in ‘real world assets’ can be tokenized by 2030(狙い:資産を「分割可能・24/7取引可能・プログラム可能」にして、金融市場を根本から再設計する)
(4)「私たちの生涯で最も大きな経済シフト」(by. Diamandis氏)
・ただし、Diamandis氏が予測する数値(「実際は120兆ドルの不動産、100兆ドルの株式、13兆ドルの米国債、12兆ドルの金が全てトークン化する」などの部分)は、どこまで実現可能かは疑問
・SECは「オフチェーンからオンチェーン」への移行を積極的に推進しており、仲介者を排除しようとしている
・AIエージェントと結びつくことで、経済的な意味合いは指数関数的に大きなものになる
・私たちは単に資産をトークン化しているのではない。所有権という概念そのものをトークン化している。このシフトを理解した企業は数兆ドル規模の価値を獲得する。理解できない企業は、それに気づいた企業の「出口流動性(exit liquidity)」となってしまうだろう(いずれも同氏のメルマガより)
・純粋なWeb3の思想とは相反する部分や、レイヤーが違う内容も多い印象
(5)社会変化のパンドラの箱が開いた
・「政府やSEC(証券取引委員会)などが進めているスピードとその重要性は称賛すべき」「これは我々の生涯で目にする最も重要な経済立法と変化のひとつ。その影響は世界経済にとって計り知れず、そして確実に、海外に逃げていた多くのイノベーションをアメリカに取り戻すことになる」(by. Eric Pulier氏:テクノロジー分野で幅広く活躍するシリアルアントレプレナー、著者、慈善活動家)
・「現在の不動産担保ローンを考えてみても、3,000万ドルの家を持つ人が数百万ドルを借りるには、所有権や担保の状況を銀行で確認するなど非常に複雑。しかしトークン化とスマートコントラクトがあれば、所有権の証明は即座にでき、数秒で担保にできる。リスクなく、グローバルに24時間流動性を提供できる。これによって何兆ドルもの休眠資産が新たに担保として活用可能になる」(by. Eric Pulier氏)
・「資産をトークン化して担保にできるようになると、ドルの地位が脅かされる懸念があった。しかし今回の政策では、すべて『米ドル裏付け』でなければならない、つまり米国債や国庫短期証券(T-bills)に裏付けられる、というルールを設けている。これによってドルの基軸通貨としての地位を守りつつ、トークン化とデジタル金融の拡大を可能にしている」(by. Salim Ismail氏:連続起業家、エンジェル投資家、作家、講演者、テクノロジー・ストラテジスト、シンギュラリティ大学の創設事務局長。主な著書に「Exponential Organizations」)
・「この革新が開く「パンドラの箱」をまだ多くの人は理解していない。プログラマブルマネーの時代になると、従来のポイント制度が完全に変わる。異なる業者のポイント同士が相互運用可能になったり、利子を生む。株主のためのロイヤリティプログラムが所有権と完全に合体する」(by. Eric Pulier氏)
・「地方紙に代わって信用組合が地域通貨を発行することで地域社会の核になれるかもしれない」(by. Salim Ismail氏)
(6)金融ロビーはこれを許すのか
・「これまでルールを明確化しなかったのは、後から運用次第で誰でも摘発できるようにするため。これは銀行ロビーの大勝利。「暗号資産やトークン化は絶対に許さない」という姿勢だった。でも方針転換が起ころうとしている。米国経済にとって最大級の出来事の一つになる」(by. Salim Ismail氏)
・上記に対する湯川さん+GPT-5による考察
(7)今までは「バカとブスは東大へ行け(ドラゴン桜)」。これからは?
・今までは学力をつけることが成功への切符だったが、AIが知識を標準化した。これからは「追い風が吹く場所に立つ」「ネットワークと影響力」「資本側に立つ」。
・短期、中期的には「バカとブスは追い風に乗れ」、長期的には、好きなことをしてのんびり生きてもいいんじゃない?
登壇者情報

遠藤 太一郎
株式会社カナメプロジェクト CEO
国立大学法人東京学芸大学 教育AI研究プログラム 教授
AI歴25年。18歳からAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業し、AIを用いたサービス提供を開始。AIに関する実装、論文調査、システム設計、ビジネスコンサル、教育等幅広く手がけた後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。上場後、独立し、現在は株式会社カナメプロジェクトCEOとして様々なAI/DAO/データ活用/DX関連のプロジェクトを支援する。国際コーチング連盟ACC/DAO総研 Founder等

湯川 鶴章
株式会社エクサウィザーズ AI新聞 編集長
米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。
https://community.exawizards.com/aishinbun

西野 芙美
The WAVE 編集長
東京・下町生まれ。早稲田大学文化構想学部で史学、文学、哲学などを学び、出版社勤務を経て、株式会社TENGAに広報として入社。同社の国内マーケティング部 部長、マーケティングディレクターを務め、PR戦略や組織戦略策定からメディア出演、イベントMC、コラム連載まで幅広い業務に従事。TENGA社退職後、2025年8月よりThe WAVE 編集長に就任。