AIへの危機感がSNSを中心に顕著になってきて、AIによる発言が人間の理解を超えるようになる未来を感じた一週間(2024年7月5日配信版)

目次

本編動画

2024年7月5日に、以下の目次で「ほぼ週刊、AI動向のイマとミライ」動画を配信しました。

0:35 ①GPT-4o・デスクトップアプリのデモ動画が初公開
6:10 ②OpenAI発表のロードマップから考えるAI進化の論点
18:30 ③ヒューマノイドロボットの社会実装がいよいよ始まってきた
30:09 ④チャートで見る各種生成AIツールの導入状況
35:01 ⑤動画生成AIへの批判動向から感じる「世の中のAIへの危機感」
38:32 ⑥このままAIの進化が続けば「人間の理解」が及ばなくなる

各チャプターの概要は以下の通りです。

①GPT-4o・デスクトップアプリのデモ動画が初公開
・サンフランシスコでの「AI Engineer World’s Fair」にて、OpenAIがGPT-4oのデスクトップアプリ(Mac版)デモ動画を発表 ・画面を見せながら説明してプログラミングコードの修正案を教えてもらえるシーンの紹介もあり。ヒントを与えなくても勝手に考えて回答を出すように
・高度な音声モードの提供開始は秋ぐらいに延期  

②OpenAI発表のロードマップから考えるAI進化の論点
・Textual intelligence:は2024年中に次なるGPTが来ることを改めて公表
・Cheaper and faster models:計算量の効率化も進展
・Custom models:カスタム用API公開により簡単にファインチューニングできるし、特定の会社とは組んでモデルも構築している
・Multimodal agents:マルチモーダルエージェントとしての進化への流れも加速。その一例としてプログラミングAI「Devin」も紹介される
・Devin提供のAIスタートアップ・Cognition社は、サム・アルトマンが言う「一人ユニコーン」(少人数でユニコーンになる企業)の先鋒と言える状態に
・RPAでやっていることがエージェントでより簡便にできるようになる世界  

③ヒューマノイドロボットの社会実装がいよいよ始まってきた
・物流シーンにヒューマノイドロボットを導入するケース。少量多品種を扱うが故に人手不足が顕著な業界の切り札になるか
・日本では実証実験のニュースだが、アメリカでは実証実験ではなく、実際の業務シーンでAgility Robotics社のロボットが使われるようになっている。その際には計画部分で言語モデルによる生成AIも搭載されている
・この領域に関してはNVIDIAが最も力を入れている印象
・Figure社もBMWにヒューマノイドロボットを提供。ピッキングなど、産業用ロボットでは難しい作業領域を担当か  

④チャートから見る生成AIツールの導入状況
・モバイルだとChatGPTとCharacter AIの二強。日本ではCharacter AIはさほど話題になっていないが、日本語対応もスタートしたので状況が多少は変わるかも
・Character AIに新たに搭載された通話機能がいい感じで使えそう
・Meta社もInstagramに同様の通話機能を搭載する旨を発表
・アクセス数で見るとChatGPTが圧倒的。GoogleのGeminiも検討しているが伸び悩んでいる  

⑤動画生成AIへの批判動向から感じる「世の中のAIへの危機感」
・中国Runway社のGen-3 Alphaが軽く炎上している
・AIへの危機感が強くなってきたからこそ、アンチの動きも多くなってきている印象  

⑥このままAIの進化が続けば「人間の理解」を軽く超えてくるようになる
・1つのモデルに対する投資額は現在は10億ドルだが、来年には100億ドル、さらには1000億ドル(約16兆円)という発言があり、果たして本当に回収できるのか
・そうなると地政学的な戦いということで国家間の戦いになるか
・このまま2027年にシンギュラリティに入るか、それとも幻滅期に入るか
・マルチモーダルが進化するパターンと、言語モデルだけが進化するパターンを考えた際に、後者は一般の人々にはAIによる発言の真偽がわからなくなるのでは。そうなると、一般の人々にはAIの指数関数的な進化を実感しにくくなる可能性がある
・GPT5が出てきても、GPT-4oとの違いを実感しにくいかもしれないし、言語モデルの進化のベンチマークも作れないかも
・人の説得に関してはマルチモーダルの進化を待つことになりそう

個別テーマ解説動画

また、各テーマに分割した動画も配信しました。興味のあるトピックに応じてご覧ください。

GPT-4oのデスクトップアプリ・デモ動画が公開!システム開発の未来が変わりそう

0:00 GPT-4o・デスクトップアプリのデモ動画が初公開
1:35 これからシステム開発のあり方がガラッと変わるかも
2:42 遊びからAIの用途が広がっていく

「一人ユニコーン」企業が誕生し始めた!?DevinのCognition社は始まりに過ぎない

0:00 OpenAI発表のロードマップで考えるべき4つの論点
3:38 Devin提供・Cognition社が「一人ユニコーン」の先鋒
7:49 開発者AIの次はどんな領域で一人ユニコーン事業が考えられるか?

なぜ、物流・製造現場でヒューマノイドロボット導入が進むのか。Agility RoboticsやFigure、HBTECH Roboticsなど続々と社会実装をスタート

0:00 日本の物流シーンでヒューマノイドロボット導入の実証が開始
1:57 Agility Robotics社は実際の業務に適用開始
7:34 Figure社のヒューマノイドロボットがBMWで導入
10:02 HBTECH Robotics社も製造現場での活用を想定
11:10 サウジアラビアのヒューマノイドロボットがセクハラで話題に

世界的にもChatGPTが圧倒的。チャートで生成AIツールの導入/利用状況を見る

0:00 Character AIの新通話機能がいい感じで使えそう
3:18 アクセス数で見るとChatGPTが圧倒的

Soraで作った「トイザらス」CMが軽く炎上した理由

0:00 中国Runway社のGen-3 Alphaが話題
0:51 なぜSoraで作成した「トイザらス」CMは軽く炎上したのか

※サムネイル画像はRonald PlettによるPixabay画像を活用

このままAIの進化が続けば「人間の理解」を軽く超えてくるようになる

0:00 1つのモデルに1000億ドル(約16兆円)
3:48 このままシンギュラリティに突入か、それとも幻滅期に入るか
5:51 言語モデルの進化はそろそろ人間の理解を超えてくるだろう

※サムネイル画像はGerd AltmannによるPixabay画像を活用

登壇者情報

遠藤 太一郎

株式会社カナメプロジェクト CEO
国立大学法人東京学芸大学 教育AI研究プログラム 准教授

AI歴25年。18歳からAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業し、AIを用いたサービス提供を開始。AIに関する実装、論文調査、システム設計、ビジネスコンサル、教育等幅広く手がけた後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。上場後、独立し、現在は株式会社カナメプロジェクトCEOとして様々なAI/DAO/データ活用/DX関連のプロジェクトを支援する。国際コーチング連盟ACC/DAO総研 Founder等

https://kaname-prj.co.jp/

Lucky☆TEDDY

The WAVE フェロー

The WAVEのリサーチ責任者であり、「良心」を司る存在でもある人物。左手には様々な最先端テクノロジーが詰まった福袋を、右手には幸せと豊さを呼ぶ黄金の小槌を持ち、毎日ゴキゲンに情報の荒波をサーフィンしながら、常に2歩先の未来を見据えて鋭い切り口で世の中の動向を分析する。たまに毒づくこともあるが、それも愛ある証拠。帽子には良心の「良」の文字が刻まれている。

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この記事を書いた人

人ひとりが自分な好きなこと、得意なことを仕事にして、豊かに生きる。 そんな社会に向けて、次なる「The WAVE」を共に探り、学び、創るメディアブランドです。

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