本編動画
2025年3月14日に、以下の目次で「ほぼ週刊、AI動向のイマとミライ」動画を配信しました。
0:57 (1)今週のジャーナリストの視点
1:35 (2)今一度「AGIって何?」の議論が活発になってきたので各意見を整理
17:04 (3)続々と登場する「中国のAI」
19:43 (4)AnthropicのMCPが「エージェントプロトコルの業界標準」に君臨する
各チャプターの概要は以下の通りです。
(1)今週のジャーナリストの視点
(2)今一度「AGIって何?」の議論が活発になってきたので各意見を整理
・OpenAIのSam Altman氏:2025年ぐらいから始まるという考え。「AGI時代は1つのAIモデルの登場で突然始まるのではなく、連続的な進化のフェーズを経て、気がつけばAGI時代に入っていたというものになる」(OpenAIの定義:ほとんどの経済的に価値のある仕事において、人間を上回る高度に自律的なシステム)
※参考情報:OpenAI Dev 2024 Day: Fireside chat with CEO Sam Altman
https://www.youtube.com/live/-cq3O4t0qQc?si=QShin0PWjYRYBU5h&t=522
・AnthropicのDario Amodei氏:2026年の可能性。「2026年にも実現する可能性がある。ただし、もっと時間がかかる可能性もある」(AGIと呼ばずにPowerful AI)
※参考情報:Machines of Loving Grace – Dario Amodei
https://darioamodei.com/machines-of-loving-grace
・Google DeepMindのDemis Hassabis氏:数年先。「AGIとは人間が持つすべての認知能力を示すことができるシステム」(Hassabis氏は認知神経学の博士号を持っているので、人間と同等の認知能力を持つということをAGIの定義にしているもよう)
※参考情報:Alex Kantrowitz “Google DeepMind CEO Demis Hassabis: The Path To AGI, Deceptive AIs, Building a Virtual Cell”
https://youtu.be/yr0GiSgUvPU?si=o9-R66SsifvrvkME&t=63
・Andrew Ng氏:数十年以上先。「標準的な定義では、AGIとは人間ができるあらゆる知的タスクをこなせるAIのこと。もしAGIの定義をとても低いハードルに設定するのであれば、1〜2年で実現できると言えてしまうでしょう。しかし、人間ができるすべての知的タスクをこなせるAIという標準的な定義を使うなら、まだ何十年も先の話だと思います」
※参考情報:Techsauce “คุยกับ Andrew Ng ผู้ทรงอิทธิพล AI ระดับโลก | Exec Insight EP.75”
https://youtu.be/oL3mQlDYKMk?si=CDXFaojheAkQgwyw&t=772
・MicrosoftのSatya Nadella氏:議論さえ無意味。「AGIかどうかをベンチマークで計測するのは無意味。本当のAGIは世界経済が10%成長したかどうかで計測すべき」
※参考情報:Dwarkesh Patel ”Satya Nadella – Microsoft’s AGI Plan & Quantum Breakthrough”
https://youtu.be/4GLSzuYXh6w?si=6xE6Y_Ehwq1eC3Kn
(3)続々と登場する「中国のAI」
・QwQ-32B:320億パラメータながらDeepSeek R1匹敵する性能、アリババ開発
・Manus(マヌス):中国のAIスタートアップ Monica が開発。単なるチャットボットではなく、ユーザーの指示に基づき、計画立案から実行、成果物の提供までを自律的に行うことを目指す。人間の「思考」を「行動」に移す橋渡し役となるAI。DeepSeek R1と同等の性能を持つという報道もある
・DeepSeekが世界のトップ企業と並んだことで、中国は大盛り上がり。国営企業の半分がDeepSeekの採用を決めており、今後中国の製造業がAIの導入で大きく前進しそう
(4)AnthropicのMCPが「エージェントプロトコルの業界標準」に君臨する
・AnthropicのMCP(Model Context Protocol)は、大規模言語モデル(LLM)とその周辺環境の間の通信を標準化するために設計された技術的フレームワーク。LLMから情報の読み書き・データのやりとり・API連携等が簡単にできるように
・2024年11月24日にリリースされ、その時もそれなりに話題になったが、Anthropicのチームメンバーは「真の価値は数ヶ月後」と発言
※参考情報:https://x.com/alexalbert__/status/1861453744216453309
・Latent Space(Podcastチャンネル)がMCPをエージェントの業界標準と宣言:Githubの評価の星の急速な伸びを見ても、MCPがエージェントのプロトコルの業界標準になる臨界点に達した
・MCPの勝因:古いアイデアをAIネイティブにした、大手がバックアップするオープンス規格、Anthropicは最高の開発者向けAIブランド、普及済みの既存プロトコルLSPをベースにした、Anthropicは必要なツールを自社開発し自分たちでもそれを利用して改良を続けた、小さく始めて活発に開発を続けた
・OpenAIの反撃も開始!?:Responses API、Web Search Tool、Computer Use Tool、File Search Tool、A new open source Agents SDK with integrated Observability Tools。よりローコードでの活用が可能になってきた印象
・エージェント構築の標準プロトコルがAnthropicの手中に収まったことで、AI業界の勢力図はどう変わるのだろうか?
・OpenAIは柔軟性に欠けるが簡単な操作でそこそこのものがしっかりと出てくるのに対し、Anthropic(MCP)が自由度が高く開発者向けと言えそう
個別テーマ解説動画
また、各テーマに分割した動画も配信しました。興味のあるトピックに応じてご覧ください。
AGI誕生がいよいよ迫ってきたので、AIトップランナー達の定義と実現時期の考えを整理してみた
0:00 今一度「AGIって何?」の議論が活発になってきたので各意見を整理
0:15 Sam Altman氏(OpenAI):2025年ぐらいから始まる
3:46 Dario Amodei氏(Anthropic):2026年の可能性
5:53 Demis Hassabis氏(Google DeepMind):数年先
7:29 Andrew Ng氏:数十年以上先
11:20 Satya Nadella氏(Microsoft):議論さえ無意味
※サムネイル画像はGerd AltmannによるPixabay画像を活用
Anthropicの「MCP」は何がすごいのか。有名Podcastが「エージェントプロトコルの業界標準」と評した理由を解説
0:00 LLMとその周辺環境の間の通信を標準化するために設計された技術的フレームワーク
4:07 Latent SpaceがMCPを「エージェントのプロトコルの業界標準」と宣言
6:49 MCP成功要因①:古いアイデアをAIネイティブにした
9:47 MCP成功要因②:大手がバックアップするオープン規格
10:09 MCP成功要因③:Anthropicは最高の開発者向けAIブランド
11:08 MCP成功要因④:普及済みの既存プロトコル・LSPをベースにした
11:50 MCP成功要因⑤:必要なツールを自社開発/自社利用して改良を続けた
12:27 MCP成功要因⑥:小さく始めて活発に開発を続けた
13:51 OpenAIも反撃開始!?
18:02 MCPの躍進によって、AI業界の勢力図はどう変わるのだろうか?
※サムネイル画像はGerd AltmannによるPixabay画像を活用
登壇者情報

遠藤 太一郎
株式会社カナメプロジェクト CEO
国立大学法人東京学芸大学 教育AI研究プログラム 准教授
AI歴25年。18歳からAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業し、AIを用いたサービス提供を開始。AIに関する実装、論文調査、システム設計、ビジネスコンサル、教育等幅広く手がけた後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。上場後、独立し、現在は株式会社カナメプロジェクトCEOとして様々なAI/DAO/データ活用/DX関連のプロジェクトを支援する。国際コーチング連盟ACC/DAO総研 Founder等

湯川 鶴章
株式会社エクサウィザーズ AI新聞 編集長
米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。