【専門解説】AI進化はエネルギー次第。クリーンエネルギーはもはや環境問題ではなく、AI時代の産業基盤、国家競争力の源泉

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本編動画

2025年10月20日に「ほぼ週刊、AI動向のイマとミライ」動画を配信しました。

半導体を買い増すだけでAIが賢くなるという傾向が続いていたんだけど、さすがに最近は半導体の追加してもAIはそれほど賢くならなくなってきた。一方で半導体を追加すると発熱がヤバくて冷却するのが大変。発熱がひどくなると電力は消費するのに計算速度が落ちるし、冷却するのにも電力がかかる。

とは言ってもAIモデルの激しい開発競争が続いているので、効率が悪くても半導体を買い増すしかない。半導体を動かす電力もバカにならないようになってきた。1つの巨大AIモデルを動かすのに、中規模の都市の電力ぐらいが必要になってきている。

電力会社には頼っていられないので、データセンターの中に発電施設を建設するところも出てきた。ただ火力発電が増えると2酸化炭素の排出量が問題になる。炭素税の額も大きくなる。

そこで注目を集めているのが再生エネルギー。強い偏西風が吹いていて風力発電に最適の場所とか、日照時間が長いので夏場の太陽光発電に最適の地域に、AIデータセンターを作ろうという動きが加速している。

再生エネルギーは環境問題の対策として進められてきたが、ここにきてAI時代の産業基盤として注目されてきている。国家戦略の核にもなってきていて、特に中国は政治力を使って再生エネルギー対策にまっしぐらだ。一方の民主主義国家は世論がまとまらずに出遅れている感じがする。

登壇者情報

遠藤 太一郎

株式会社カナメプロジェクト CEO
国立大学法人東京学芸大学 教育AI研究プログラム 教授

AI歴25年。18歳からAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業し、AIを用いたサービス提供を開始。AIに関する実装、論文調査、システム設計、ビジネスコンサル、教育等幅広く手がけた後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。上場後、独立し、現在は株式会社カナメプロジェクトCEOとして様々なAI/DAO/データ活用/DX関連のプロジェクトを支援する。国際コーチング連盟ACC/DAO総研 Founder等

https://kaname-prj.co.jp/

湯川 鶴章

株式会社エクサウィザーズ AI新聞 編集長

米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

https://community.exawizards.com/aishinbun

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この記事を書いた人

人ひとりが自分な好きなこと、得意なことを仕事にして、豊かに生きる。 そんな社会に向けて、次なる「The WAVE」を共に探り、学び、創るメディアブランドです。

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