本編動画
2024年9月11日に、以下の目次で「ほぼ週刊、AI動向のイマとミライ」動画を配信しました。
0:56 (1)今週のトピック紹介
3:52 (2)今週のニュース10選!
13:11 (3)Apple Intelligenceが10月にリリース予定!その真価とは
32:01 (4)AIの急速な進化は続く?続かない? AI開発のトップらの意見を聞いてみる
39:52 (5)注目インタビュー:Dario Amodei氏(Anthropic CEO)
52:39 (6)ソフトウェア開発AIエージェント「Replit Agent」を実際に使ってみた
1:00:21 (7)家庭用ロボット「Neo」は今、何がどこまでできるのか?
各チャプターの概要は以下の通りです。
(1)今週のトピック紹介
(2)今週のニュース10選!
・イーロン・マスクが世界最大の半導体クラスター
・OpenAIの有料ユーザー100万人
・GPT-5は100倍の進化
・Sutskever氏のスタートアップに10億ドル
・生成AIベンチャー・Sakana AI、米NVIDIAなどから1億ドル超を調達
・Salesforceが音声AIのTenyxを買収
・表計算のParadigm、1分間に500セル入力
・米司法省が独禁法関連でNvidiaの情報提供要請
・OpenAIが利用料月額2000ドルを検討
・AmazonのAI「Q」問題山積
(3)Apple Intelligenceが10月にリリース予定!その真価とは
・ローカルで行われる文章の校正等に関してはOpenAIの技術ではなくAppleの独自技術を使っているように見える
・WWDC時点では「OpenAIとがっつり組む」ような話もあったが、今回の発表ではそこまでがっつりと組んでいる印象ではない
・新しいボタン「カメラコントロール」が搭載される予定。ここを押すだけでカメラアプリが起動することで、AIからの情報の表示や、イベントポスターの情報をカレンダーに追加できる、犬の犬種がわかるなど、色々と細かい便利が実現するらしい
・カメラ起動中はホームボタンの両側にChatGPTとGoogleのアプリ起動のボタンが表示されており、そこからそれぞれの機能へとすぐにアクセスできるようになっている
・そのほか細かい機能については、WWDC発表時収録の以下の動画をご参照
• Apple Intelligenceの各機能をプチ解説
・チップが新しくA18になったことでApple Intelligenceを動かせるようになった
・一番のポイントは、WWDC発表から実装までのスピードが早いということ。OpenAI等と比べても早く機能をリリースしているので、一般消費者的には嬉しい。アップルはしっかりと消費者を見ている、スピーディーに欲されている機能を出してきている印象
・Appleのように製品をしっかりと出してきているAIの場合は幻滅期に入らないと思われる
・開発者にとっても嬉しい機能があるので、今後多種多様なアプリがAppleの想定以上に開発されていくことが想像できる
・スマホの次のデバイスが望まれているが、今の所その兆しはない
・Apple Intelligenceは、アメリカでは今年10月にリリース予定で、日本は2025年リリース予定とのこと
(4)AIの急速な進化は続く?続かない? AI開発のトップらの意見を聞いてみる
・スケール則とは、「AIの性能が、半導体の質と量、計算式の大きさ、データの多さに正比例する」という経験則のこと
・OpenAI日本法人は「GPT-5は性能が100倍になる」と説明
・一方でプリンストン大学Arvind Narayanan教授は「もう大きな進化はないかも」と説明
・このように意見が分かれている場合、より現場に近い意見、開発チームの指揮を取ってそうなCEOの意見を聞くといいかも
・Google DeepMindのDemis Hassabis氏は2024年2月に「スケーリング則が今だに有効なことに驚いている。最新の大規模言語モデルでも、考えられないくらいこの法則が当てはまっている」と発言している
・Anthropic CEOのDario Amodei氏は、2024年8月31日公開のインタビュー動画で「多分6対4、いや7対3の確率で終わらないと思う」と発言
(5)注目インタビュー:Dario Amodei氏(Anthropic CEO)
・GoogleはBell Labか
・他社に真似できない強みを作るには
・AIのコモディティ化が必ずしも起きない可能性がある
・各特化型モデルの周りにインフラが誕生して、異なる経済のエコシステムが誕生する。モデルの上にアプリを載せるということが始まっている
・もしスケール法則が失速すれば、AIが巨大インフラになることもないし、国営化されることもない
・元OpenAIのLeopold氏の告発文章について
・カスタマーサービス以外のAIの新しい使い方は何が考えられるのか
・全てはスケール則次第
・心配なのは、AIが自律性を持つこと。現状ではその心配はないけど、スケール則が続くのであれば、意外にそのときが早くくるかもしれない
(6)ソフトウェア開発AIエージェント「Replit Agent」を実際に使ってみた
・ブラウザ上で動く統合開発環境(IDE)やコンパイラ、インタプリタ等を開発するReplit社が、Replit上で動くAIによるアプリケーション開発ツール「Replit Agent」を発表
・自然言語によるアプリケーション開発ができるほか、開発環境のセットアップ、パッケージのインストール、データベース構成などを自動化し、フロントエンドとバックエンドの両方のコードを生成してくれる
・似たような機能を提供しているClaude Artifactsは、AIとのチャットを通じて生成されたコンテンツ(コードやドキュメント、ウェブデザインなど)を別ウィンドウで表示・編集するためのツールであるのに対して、Replit Agent:は、自然言語の指示からアプリケーション全体を構築するためのAI駆動の開発支援ツール
・実際の動作を確認
(7)家庭用ロボット「Neo」は今、何がどこまでできるのか?
・デモ動画から、料理アシスタントの例や、ボディーランゲージの理解とインタラクションについて確認できる ・家の中をガイドツアーして、入ってはいけない部屋や危ない場所などを最初に教える
・みられたくないものはマスキングできる
・ハッキングリスクに対しても十分に対応を進めているとのこと
・現状はVRヘッドセットをつけて遠隔で操作しながら学習させている
個別テーマ解説動画
また、各テーマに分割した動画も配信しました。興味のあるトピックに応じてご覧ください。
Apple Intelligenceって実際どうなの? 一つひとつの機能からAppleの戦略を考える
0:00 文章の修正に関してはAppleの独自技術を使っているように見える
2:27 多様なAIモデルをローカルで動かせるので開発者としては超嬉しい
3:44 絵文字の生成機能によってコミュニケーションのあり方が少し変わるかも
4:47 写真の検索機能が大幅に向上
5:47 メール等の要約機能から考えるAppleのプライバシー保護戦略
8:22 新しい「カメラコントロール」ボタンが熱い!
12:37 Apple Intelligenceの実装から感じるAppleの「プロダクト重視」感
15:09 スマホ以降のデバイスはどうなるのか
家庭用ヒト型ロボット「Neo」を実際に家の中で動かした動画がちょっと感動的だった
0:00 1X Technologies社の「1x」に込められた意味
3:17 実際の家の中での「Neo」の動きを見てみる
3:46 プライバシー保護の観点で見られたくないものをマスキングできる
5:10 どのようにロボットをトレーニングしていくのか
ソフトウェア開発AIエージェント「Replit Agent」を実際に使ってみた!
0:00 ウェイティングリストなしで使えるソフトウェア開発AIエージェント「Replit Agent」
0:59 スマホ上でも開発が可能
2:09 実際に「ToDoリスト」システムを開発してみる
4:38 Claude Artifactsとの違いは?
5:27 今のところエンジニアを代替するものではなく、あくまでAI駆動の開発支援ツール
AIの急速な進化は続く?続かない?Anthropic CEO・Dario Amodei氏の考えを探る
0:00 AIの進化について専門家の間でも意見が真っ二つに割れている
1:53 意見が割れている場合は、より現場に近い意見を聞くべし!
3:39 「10年の経験から、6対4、いや7対3の確率で終わらないと思う」
7:32 GoogleはBell Labか
8:54 コモディティ化よりも寡占状態になる可能性が高い
13:18 モデルが特徴を持ち始めた
14:33 AI開発には官民の協力が必要
15:29 カスタマーサービス以外のAIの新しい使い方の模索時期
16:21 結局、全てはスケール則次第
※サムネイル画像はMacey11によるPixabay画像を活用
わずか122日で完了! イーロン・マスクが世界最大の半導体クラスターを構築
セールスフォースが音声AIスタートアップ「Tenyx」を買収する理由
※サムネイル画像はAshish BogawatによるPixabay画像を活用
登壇者情報
遠藤 太一郎
株式会社カナメプロジェクト CEO
国立大学法人東京学芸大学 教育AI研究プログラム 准教授
AI歴25年。18歳からAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業し、AIを用いたサービス提供を開始。AIに関する実装、論文調査、システム設計、ビジネスコンサル、教育等幅広く手がけた後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。上場後、独立し、現在は株式会社カナメプロジェクトCEOとして様々なAI/DAO/データ活用/DX関連のプロジェクトを支援する。国際コーチング連盟ACC/DAO総研 Founder等
湯川 鶴章
株式会社エクサウィザーズ AI新聞 編集長
米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。