【AIエージェント解説シリーズ】これから注目度が増す「AIエージェント」理解促進のため、2024年11月末時点の現状を解説!(2024年11月29日配信版)

目次

本編動画

2024年11月29日に、以下の目次で「AIエージェントのイマとミライ」動画を配信しました。

0:00 (1)AIエージェントを話題にするビジネスパーソンが増えてきた!
2:06 (2)AIエージェントの普遍的な定義とは
3:59 (3)2024年9月頃のagent.aiによる定義は早くも時代遅れに!?
9:10 (4)2024年11月時点の各社/サイト等によるAIエージェントの定義例
10:12 (5)現時点で考えられる【4種類】のAIエージェント
14:55 (6)OpenAIが考えるAIエージェントは一歩先を行っている
16:36 (7)ここ最近で気になる「AIネイティブなブラウザ開発」の動き
21:10 (8)コンテンツ戦略はSEOからAEOへ

各チャプターの概要は以下の通りです。

(1)AIエージェントを話題にするビジネスパーソンが増えてきた!  

(2)AIエージェントの普遍的な定義とは
・AIエージェントの普遍的な定義は「ソフトウェアが自分で考えて自律的に行動するシステム」と考えられるが、プロダクトや語る人によって詳細は変わるのが現状  

(3)2024年9月頃のagent.aiによる定義は早くも時代遅れに!?
・agent.aiの技術責任者・Andrew Oprisan氏によると「ユーザーのためにタスクを実行したり、判断できる、半自動システム」
・(これまでのAIだと)AIに任せるよりも、タスクのワークフローを細かく定義し、ソフトウェアで実行するほうがいい結果になるし、自分の答えがどれだけ正しいのかも分からなかった。例えばマーケティングの仕事とセールスの仕事の違いを理解して、仕事の領域ごとに何をすべきか計画できるという能力が重要。(これまでのAIには)まだできない
・ところがOpenAI o1は自己修正できるし、ステップバイステップで実行できるので、こうした定義が早くも時代遅れになってきている
・抽象的な非定型タスクを自律的に実行するタイプと、ある程度決まった定型タスクをある程度ルールベース的に動くタイプの2種類を使い分けていく世界になると思われる  

(4)2024年11月時点の各社/サイト等によるAIエージェントの定義例
・Webサイト・CarWatchでは「AIエージェントというのは、ChatGPTのような生成AIを利用したAIアシスタントがそれぞれの企業向けにカスタマイズされ、さらに機能が強化されたもの」と表現
参考:https://car.watch.impress.co.jp/docs/…
・Microsoft Igniteでは「特定のタスクを実行し、質問に回答し、ユーザーに代わりプロセスを自動化するために設計されたシステム」と表現
参考:https://learn.microsoft.com/ja-jp/azu…
・Salesforceでは「人間の介入なしに顧客の問い合わせを理解して対応できるインテリジェントなシステム」と表現
参考:https://www.salesforce.com/jp/agentfo…  

(5)現時点で考えられる【4種類】のAIエージェント
・パーソナルエージェント、特化型エージェント、カンパニーエージェント、社内エージェント
・パーソナルエージェント:メールの返事、休暇を計画、ミーティングの準備。Apple、Google、OpenAIなどの大手の独壇場。スマホに加えて、スマートグラスの可能性もあり
・特化型エージェント:Harvey(法律)、Devin(プログラミング) 、11x(セールス)、Clay(セールス)、Naro(セールス)、Day(セールス)など様々なスタートアップが登場してきている。日本だとIRアシスタント(IR)やAIロープレ(セールス)なども登場。狭いタスク領域で深くシステム統合。技術とドメインの両方の知識が必要。いろいろな領域で新しいビジネスが台頭しそう
・カンパニーエージェント:自社サイトを持つのが当たり前のように、会社のことなら何でも答えてくれる自社エージェントを持つのが当たり前になる。カンパニーエージェントを通じて、企業ブランドが確立するようになる。sierra.aiなど
・社内エージェント:ChatGPTなどのチャットボットの進化版。MicrosoftやSalesforce、Googleなど大手が手がけたり、企業が独自に開発したりする  

(6)OpenAIが考えるAIエージェントは一歩先を行っている
・①人間の代わりをしてくれる、ということではなく、人間にはできないことをやってくれ、②何百体というエージェントがコラボし、③仕事を依頼すると、数日後に結果を出すような、ツールというより部下のような存在
※参考:   • OpenAIが考えるエージェントの定義は、一般的な定義とはだいぶ違う!    

(7)ここ最近で気になる「AIネイティブなブラウザ開発」の動き
・The Informationが「OpenAIがAIネイティブのブラウザ開発」と報道
※参考:   • 【緊急収録】エージェント時代の輪郭が見えてきた!!OpenAIのブラウザ開…  
・ブラウザは、人間にとってのデジタル世界への入り口。ID/パスワードをブラウザに記憶させているユーザーが多いので、ブラウザを通じてありとあらゆるネット上のサービスに入ることが可能。いろいろなサービスを組み合わたエージェント的な動きが可能になると考えられる
・OpoenAIは元AppleのJonathan Ive氏と、新しいAIネイティブのデバイスを開発中との話もあり、ブラウザやデバイスが、エージェント経済のプラットフォームになることが期待されている
・MicrosoftやSalesforceなどのエージェントプラットフォームも、ブラウザやデバイスのプラットフォームの一部になりコラボ可能になる
・とはいえ、ChromeやSafariなどの先発製品がある中、後発で勝てるのか。AIネイティブブラウザがどれだけ便利か次第。Googleが独禁法調査で積極的に動けないのがチャンスかも
・今のブラウザは人間向けのUI/UXだが、エージェントベースになるとUI/UXも代わりそう。人間のためのブラウザから、AIのためでもあるブラウザへ  

(8)コンテンツ戦略はSEOからAEOへ
・コンテンツ戦略・情報発信もSEO(Search Engine Optimization)からAEO(Answer Engine Optimization)へと変わっていく可能性
※参考:   • いよいよSEOの時代が終わって、新たに「AEO」の時代が来る!?  

登壇者情報

遠藤 太一郎

株式会社カナメプロジェクト CEO
国立大学法人東京学芸大学 教育AI研究プログラム 准教授

AI歴25年。18歳からAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業し、AIを用いたサービス提供を開始。AIに関する実装、論文調査、システム設計、ビジネスコンサル、教育等幅広く手がけた後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。上場後、独立し、現在は株式会社カナメプロジェクトCEOとして様々なAI/DAO/データ活用/DX関連のプロジェクトを支援する。国際コーチング連盟ACC/DAO総研 Founder等

https://kaname-prj.co.jp/

湯川 鶴章

株式会社エクサウィザーズ AI新聞 編集長

米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

https://community.exawizards.com/aishinbun

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この記事を書いた人

人ひとりが自分な好きなこと、得意なことを仕事にして、豊かに生きる。 そんな社会に向けて、次なる「The WAVE」を共に探り、学び、創るメディアブランドです。

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