サム・アルトマン氏最新ブログ記事のコアメッセージに夢と希望を感じながら、AIの次なる「びっくりする進化」を考えた一週間(2025年2月13日配信版)

目次

本編動画

2025年2月13日に、以下の目次で「ほぼ週刊、AI動向のイマとミライ」動画を配信しました。

0:59 (1)今週はジャーナリストの視点で解説
3:22 (2)Sam Altman氏の新ブログ「Three Observations」を解説
24:43 (3)2035年には世界中の眠っている才能が解き放たれる世界観
33:14 (4)AIは次に、どんな風に賢くなるのか?

各チャプターの概要は以下の通りです。

(1)今週はジャーナリストの視点で解説  

(2)Sam Altman氏の最新ブログ記事「Three Observations」を解説
※ブログ記事:https://blog.samaltman.com/three-observations
・サム・アルトマン氏が改めて次の3点を言及:①スケール則はまだまだ有効、②AI使用コストは12カ月ごとに約10分の1に定価、③社会インパクトは超指数関数的
・執筆・発信のきっかけはDeepSeekの登場か
・これから特に大事になってくるのが、「主体性」、「意思」、「決意」。自分がやりたいことをやる姿勢。また培うべき大事なスキルは、「回復力」と「適応力」
・AGIの影響は不均一になる。一部の業界はほとんど影響しない。Deep Researchを使いこなせているか否かでも大きな違いがありそう
・商品の価格は劇的に低下し、高級品や土地などの限定品の価格は劇的に上昇
・社会が技術にどう適応するのか。時間が必要
・サム・アルトマン氏による ”wrong side of history” という表現(ブログ以外の発言にて)
・資本と労働の力のバランスは簡単に崩れる可能性がある。全ての人に「コンピューティング予算」を提供する?お金を配るのではなく、コンピューター資源等を提供するユニバーサルベーシックインカムの考えに準じた話か  

(3)2035年には世界中の眠っている才能が解き放たれる世界観
・「現在、十分に表現するリソースがない才能が大量に存在しますが、それを変えれば、その結果として生み出される世界の創造的な成果は、私たち全員にとって莫大な利益につながるでしょう」
Anyone in 2035 should be able to marshall the intellectual capacity equivalent to everyone in 2025; everyone should have access to unlimited genius to direct however they can imagine. There is a great deal of talent right now without the resources to fully express itself, and if we change that, the resulting creative output of the world will lead to tremendous benefits for us all.
・その時々のテクノロジーによって、才能を活かすことができるか否かが決まってきた世界。現状、テクノロジーが追いついていないことで表現できていない才能が、まだまだたくさん眠っている!  

(4)AIは次に、どんな風に賢くなるのか?
・ネット上のテキスト情報を学習のGPTシリーズ→思考の連鎖(Chain of Thought)と強化学習(段階的に考える)が組み合わさったOpenAI o1とDeepSeek R1→やったことのないタスクに挑戦できるようになるOpenAI o3→?
・「われわれをびっくりさせる進化は、強化学習で起こる」(Andrej Karpathy氏)
※参考情報:Andrej Karpathy氏のX
https://x.com/karpathy/status/1883941452738355376
・「今年の第2四半期には平均的な経験豊富なドライバーよりも事故の確率が低くなる」「最終的には、事故を起こさないというところまで到達する」(Elon Musk氏)
※参考情報:Owen Sparks、Elon Musk at CES 2025: AI, Mars, DOGE Jan 9, 2025 
https://youtu.be/n7oBeVOpPJo?si=7Oepb4wPaR6rAjuP
・思考の連鎖の強化学習は、数学、プログラミングを急速に進化させている。プログラミングはまだ発展の余地があるが、数学には検証可能な範囲がほとんど残っていない。
・次の検証可能な領域は、パソコンを操作するAIと人型ロボット
・o3で、見たこともないパズルを解けるようになったことで、RPA的にブラウザを操作できるようになってきた
・論理的思考モデルにとってネット上が試行錯誤のプレイグラウンドになる。その強化学習の結果、次の「びっくりする進化」が生まれる可能性がある

個別テーマ解説動画

また、各テーマに分割した動画も配信しました。興味のあるトピックに応じてご覧ください。

2035年までに、世界中の眠っている才能が解き放たれる!Sam Altman氏の最新ブログ記事「Three Observations」より

0:00 記事で言及されている3つの気づき
4:27 世界がいきなり変わることはない
6:46 これから培うべき大事なスキルは「回復力」と「適応力」
10:58 AGIの影響は不均一になる
15:56 サム・アルトマン氏による ”wrong side of history” という表現
21:21 テクノロジーが追いついていないことで表現できていない才能が、まだまだたくさん眠っている!

※サムネイル画像はGerd AltmannによるPixabay画像を活用

AIは次に、どんな風に賢くなるのか?研究者が注目する2分野とは

0:00 GPTシリーズ→OpenAI o1→o3の進化を振り返る
1:37 驚きの瞬間は常に試行錯誤学習(強化学習)で起こる
7:28 次の検証可能な領域は、パソコンを操作するAIと人型ロボット

登壇者情報

遠藤 太一郎

株式会社カナメプロジェクト CEO
国立大学法人東京学芸大学 教育AI研究プログラム 准教授

AI歴25年。18歳からAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業し、AIを用いたサービス提供を開始。AIに関する実装、論文調査、システム設計、ビジネスコンサル、教育等幅広く手がけた後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。上場後、独立し、現在は株式会社カナメプロジェクトCEOとして様々なAI/DAO/データ活用/DX関連のプロジェクトを支援する。国際コーチング連盟ACC/DAO総研 Founder等

https://kaname-prj.co.jp/

湯川 鶴章

株式会社エクサウィザーズ AI新聞 編集長

米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

https://community.exawizards.com/aishinbun

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この記事を書いた人

人ひとりが自分な好きなこと、得意なことを仕事にして、豊かに生きる。 そんな社会に向けて、次なる「The WAVE」を共に探り、学び、創るメディアブランドです。

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