本編動画
2025年9月2日に、以下の目次で「ほぼ週刊、AI動向のイマとミライ」動画を配信しました。
0:59 (1)今週はOpenAIの狙いと社会への影響に関する「まとめ解説」です
4:23 (2)これまでサム・アルトマン氏が語ってきた内容
13:43 (3)OpenAIのプラットフォーム構想(ここからは予測・妄想)
20:44 (4)OpenAIの「ChatGPTサブスク」以外の売上例(広告?アフィリエイト?紹介料?)
31:53 (5)OpenAIによる構想の全体像はこうなるのでは!?
34:36 (6)2025年7月のユーザー増加数はChatGPTが圧倒的首位
各チャプターの概要は以下の通りです。
(1)今週はOpenAIの狙いと社会への影響に関する「まとめ解説」です
(2)これまでサム・アルトマン氏が語ってきた内容
・Q「今後5年間で、10億人のユーザーを獲得することと、最高峰のモデルを作ることのどちらがより大事ですか?」、A「10億人ユーザーを獲得することだと思います」(Sam Altman氏:2025年3月20日)
https://stratechery.com/2025/an-interview-with-openai-ceo-sam-altman-about-building-a-consumer-tech-company/#:~:text=What%E2%80%99s%20going%20to%20be,user%20site%20I%20think
・「広告が嫌い。広告は最後の手段」(Sam Altman氏:2024年10月)、「広告に絶対反対というわけではない。広告に乗り出すなら、慎重にしないといけない」(Sam Altman氏:2025年6月18日)
https://www.youtube.com/watch?v=FVRHTWWEIz4&embeds_referring_euri=https%3A%2F%2Fsemianalysis.com%2F
https://www.youtube.com/watch?v=FVRHTWWEIz4&embeds_referring_euri=https%3A%2F%2Fsemianalysis.com%2F
・Fidji Simo氏が5月にOpenAIのアプリケーション担当重役(CEO of Applecation)に。過去1年間はInstaCartに在籍しながらOpenAI取締役を兼務(OpenAIの発表文 5/7) 「Facebookの副社長兼責任者を務めた、収益化におけるスーパーパワーの持ち主。ネット資産を広告商品へと転換する上で、最適の人物」(Semianalysis)
https://semianalysis.com/2025/08/13/gpt-5-ad-monetization-and-the-superapp/?utm_source=chatgpt.com
・「インターネットの重要なプラットフォームを構築できる立ち位置にいる。パーソナルAI、コアAIサブスクリプションになりたい」(Sam Altman氏:2025年5月13日)
https://youtu.be/ctcMA6chfDY?si=BCy3heA3WX8VDMnE&t=476
(3)OpenAIのプラットフォーム構想(ここからは予測・妄想)
・以下は湯川鶴章さんによる予測・妄想
・細かな役割のAIエージェントが無数に存在し、くっついたり離れたりしながら、何らかのタスクをこなしていく。AIエージェントがタスクをこなすのに必要な情報や、機能、仕組みなどのプラットフォームをOpenAIが提供する。
・OpenAIはどのように情報、機能、仕組みを提供するのか:賢さ、パーソナライゼーション、本人認証の仕組み、収益化構造
・The Information誌が入手したOpenAIの投資家向け文書によると、2026年から新しいプロダクトが始まり、2029年には、ChatGPTのサブスクリプション以外の売上がChatGPTの売り上げを超えるとのこと。
https://www.theinformation.com/articles/openai-forecasts-revenue-topping-125-billion-2029-agents-new-products-gain
(4)OpenAIの「ChatGPTサブスク」以外の売上例(広告?アフィリエイト?紹介料?)
・調査会社Semianalysisによる予測
https://semianalysis.com/2025/08/13/gpt-5-ad-monetization-and-the-superapp/?utm_source=chatgpt.com
・飲酒運転で捕まった際の弁護士紹介の例の他、食料品、eコマース、航空券、ホテルなど、代理購入で購入される可能性の高い商品における紹介料
・「OpenAIは、DoorDashやAmazonといった人気サイトのレプリカをAIエージェントに提供し、エンドツーエンドの取引を正常に完了させるため実験を重ねています。この機能が実現するかどうかの問題ではなく、いつ実現するかが問題なのです」(Semianalysis記事より)
・つまり、AI時代の広告は、ユーザーからの質問の意図を正確に把握し、どの程度計算コストをかけて調べるべきかをルーターAIが判断。リーズニングモデルが調査し、商品・サービスの購入は、パソコン操作エージェントが実行。商品・サービス提供者が、計算コスト+αをOpenAIなどのプラットフォーム企業に支払う
・プライバシー保護のバランスが肝になりそう
(5)OpenAIによる構想の全体像はこうなるのでは!?
・やはりキモは、「AIぐるぐるモデル」
・ユーザーの情報を集める、本人認証の仕組み、収益化の仕組みなど、ユーザーベースが広ければ広いほど、社会にとって有益になる。必要不可欠な仕組みになる。ぐるぐるモデルが回り始めると2番手との差は開くばかり
・AI時代の覇権に手を伸ばそうとするOpenAIに、モバイル時代の覇者AppleとGoogleはこれからどう対抗するのか
(6)2025年7月のユーザー増加数はChatGPTが圧倒的首位
・2位以下とは差が拡大する一方。周囲の人間が使っているAIツールを使う人が多い?
https://aisecret.us/ai-secret-growth-map-july-2025/
・AIの個人利用、ここから一気に広がる!(by. Menlo Ventures) 2025: The State of Consumer AI
https://menlovc.com/perspective/2025-the-state-of-consumer-ai/
登壇者情報

湯川 鶴章
株式会社エクサウィザーズ AI新聞 編集長
米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。
https://community.exawizards.com/aishinbun

西野 芙美
The WAVE 編集長
東京・下町生まれ。早稲田大学文化構想学部で史学、文学、哲学などを学び、出版社勤務を経て、株式会社TENGAに広報として入社。同社の国内マーケティング部 部長、マーケティングディレクターを務め、PR戦略や組織戦略策定からメディア出演、イベントMC、コラム連載まで幅広い業務に従事。TENGA社退職後、2025年8月よりThe WAVE 編集長に就任。