マイクロソフト「MAI-1」開発の背景を探り、来たる電力不足の地政学的影響を考え、GPT-5発表が意外と今月かもしれないと思えた一週間(2024年5月9日配信版)

目次

本編動画

2024年5月9日に、以下の目次で「ほぼ週刊、AI動向のイマとミライ」動画を配信しました。

0:41 ①Microsoftはなぜ独自LLM「MAI-1」を開発するのか
7:17 ②Metaの優位性はどこまで続きそうか
17:01 ③電力不足がもたらす地政学的な影響
23:01 ④それぞれの国が独自のAIインフラを作っていくべきなのか
26:22 ⑤ChatGPT Plusのメモリ機能ってどうなの?
31:09 ⑥GPT-5が5月14日にリリースされるかも!?

各チャプターの概要は以下の通りです。

①Microsoftはなぜ独自LLM「MAI-1」を開発するのか
・MAI-1は500B(5000億)パラメータになる予定
・GPT-4は1兆の噂だけど学習不足、Llama 3 70Bは7分の1以下だけどGPT-4と同じくらいの精度
・パラメータの数に関係なく、学習を続ければ賢くなっていく可能性がある
・パラメータが多くても未学習のものも多いので、最近はパラメータ数を低くしてしっかり学習させるトレンドにあり
・Inflectionの元CEOがチームを監督している
・独自モデルを作っていなかったMicrosoftがLLMを作ることで業界がどう変わるのか
・OpenAIをMicrosoftが完全にコントロールできていないのかも  

②Metaの優位性はどこまで続きそうか
・LLMで儲けようとは思っていないからこそ、Llama 3は使用料が格安
・日本企業の人は安全性等に鑑みてオープンソースはあまり使わないと言う
・サム・アルトマン曰く「GPT-5のリリース日はすでに決まっている」「GPT-4はちょっと恥ずかしい」
・技術的な差が無いのであれば、これからは推論の時代なので、よりコストが低い方に流れるだろう
・OpenAIの優位性はスケール則にどこよりも早く気づいたことにあるので、技術的な優位性は実はそこまで大きくないかも ・半導体不足が少しずつ解消されてきたようなので、Metaの優位性も少しずつ無くなってくるかも  

③電力不足がもたらす地政学的な影響
・イーロン・マスクのxAIの資金調達ニュース
・電力勝負になってきたらイーロン・マスクが有利になるかも
・サム・アルトマンが電力分野で一番期待しているのは原子力発電
・米国が民意でなかなか原子力を推進できない中、中国がどんどんと原子力発電を進めている
・中国の方が電力が豊富になって、AIの進化が有利になり、地政学的な優位になるかもしれない
・ここ2〜3ヵ月で電力問題が急に現実味を帯びてきた印象  

④それぞれの国が独自のAIインフラを作っていくべきなのか
・果たして日本語の独自モデルはあった方がいいのか?
・基盤モデルは今まで知識がメインだったが、次のフェーズではより非認知能力に準じた部分が入ってくるかもしれない
・マーク・ザッカーバーグによると、「感情」もモーダルの一つとして入れる想定  

⑤ChatGPT Plusのメモリ機能ってどうなの?
・ChatGPT Plusにメモリ機能が付いたが、メモリを使いたい場合は宣言が必要
・Customize GPTを使うのもアリ
・遠藤さんの使用状況:ChatGPT、Claud 3、Gemini、office365 copilot、OpenAI Playground
・Lucky☆TEDDYさんの使用状況:Perplexity、Gemini(クラウド込のプラン)、Grok  

⑥GPT-5が5月14日にリリースされるかも!?
・サム・アルトマンはいつもGoogleに当ててくる
・5/14のGoogle I/O 2024に当ててくるかもしれない

個別テーマ解説動画

また、各テーマに分割した動画も配信しました。興味のあるトピックに応じてご覧ください。

GPT-5が5月14日にリリースされるかも!?

Microsoftが独自LLM「MAI-1」を開発する理由とは

0:00 パラメータ数はそこまで大事じゃないかも
3:04 OpenAIをMicrosoftが完全にコントロールできていないのかも

※サムネイル画像はSwastik AroraによるPixabay画像を活用

Llama 3発表・Metaの優位性はどこまで続くのか

0:00 マーク・ザッカーバーグへの注目度が高まる理由
1:34 日本の大企業はどのLLMを選ぶべきか
5:17 「GPT-4はちょっと恥ずかしい」by.サム・アルトマン
6:13 LLMで技術的な差をつけるのは難しい時代

※サムネイル画像はGordon JohnsonによるPixabay画像を活用

AI領域での電力不足がもたらす地政学的な影響を考える

0:00 電力勝負になってきたらイーロン・マスクが有利かも
1:56 原子力発電の行方によっては中国のAIが一気に伸びるかもしれない

※サムネイル画像はJoeによるPixabay画像を活用

基盤モデルの肝は知識から経験へ

0:00 果たして日本語の独自モデルはあった方がいいのか?
1:25 今後の基盤モデルには非認知能力的な部分が入るかも

※サムネイル画像はRay Shrewsberry •によるPixabay画像を活用

ChatGPT Plusのメモリ機能ってどうなの?

0:00 メモリ機能を使いたい場合は宣言が必要
1:51 2人はどんなLLM/AIに課金している?

登壇者情報

遠藤 太一郎

株式会社カナメプロジェクト CEO
国立大学法人東京学芸大学 教育AI研究プログラム 准教授

AI歴25年。18歳からAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業し、AIを用いたサービス提供を開始。AIに関する実装、論文調査、システム設計、ビジネスコンサル、教育等幅広く手がけた後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。上場後、独立し、現在は株式会社カナメプロジェクトCEOとして様々なAI/DAO/データ活用/DX関連のプロジェクトを支援する。国際コーチング連盟ACC/DAO総研 Founder等

https://kaname-prj.co.jp/

Lucky☆TEDDY

The WAVE フェロー

The WAVEのリサーチ責任者であり、「良心」を司る存在でもある人物。左手には様々な最先端テクノロジーが詰まった福袋を、右手には幸せと豊さを呼ぶ黄金の小槌を持ち、毎日ゴキゲンに情報の荒波をサーフィンしながら、常に2歩先の未来を見据えて鋭い切り口で世の中の動向を分析する。たまに毒づくこともあるが、それも愛ある証拠。帽子には良心の「良」の文字が刻まれている。

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この記事を書いた人

人ひとりが自分な好きなこと、得意なことを仕事にして、豊かに生きる。 そんな社会に向けて、次なる「The WAVE」を共に探り、学び、創るメディアブランドです。

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