グローバル規模でWeb3ブームが到来し、国内外で様々なWeb3サービスが勃興しています。日本においても、Webに特化したベンチャーのみならず、大手企業も参入してWeb3エコシステムの構築に向けて切磋琢磨している状況だ。
今回は、そんな国内におけるWeb3事例について、代表的かつユニークなものをピックアップして、DAO総研 Co-Founderのガネーシャ DAyOが解説した。
本編:国内企業によるWeb3ビジネスを調べてみた
Web3ビジネス事例ということで
主に日本の事例を集めてみた
アカツキ(Web3ファンド設立など)
まずはアカツキというゲームでヒットした会社
Web3に特化したファンドを作ってきた
Emooteという25億円規模、結構な規模の資金を集めている
アカツキにとってはこれをすることでWeb3の最先端な動きがわかるのでプラスなんだろうなと思う
うまくいったら儲けたいというのももちろんあると思うが
今は各社にとって情報収集のフェーズかなと思うので
最も効率的な情報収集の方法がファンドを作って投資をしていくこと
そういう戦略かなとか思う
もちろん今投資をしておけば、成長すれば大きな収入にもなる
実利に加えて勉強という意味も含めて、ファンドを作ったんじゃないのかなと思う
割と早くから動いているということもあるし、優秀なメンバーも揃っていて
シンガポールに一人トップがいるということもあるので
海外、特にアジア系の情報を取ってくるのが得意な印象
STEPNなんかにも早くから投資している
STEPNって今はそれほど人気はないものの
めちゃめちゃ人気があったときは
「EmooteはSTEPNに早くから出資していてスゴイよね」というふうに言われていた
Emooteの勉強会に僕も出たことがあるが
STEPNのCEOとかを呼んでくることができていたので
早くからつながっているという利点は持っている
特にアジアのWeb3にしっかりと入り込んでいるファンドになっているので素晴らしいかなと思う
レコチョク(ウォレット&暗号資産不要のNFT販売など)
レコチョクですね
もともとは着メロの会社としてスタートした会社
「楽しさのプラットフォームを目指す」と彼らは言っている
情報のプラットフォームはGoogle、EコマースのプラットフォームはAmazonになったので
次は楽しさのプラットフォームを押さえにいきたいんだということでやっているそう
Web3プロジェクトを2021年7月に立ち上げており、割と早い
NFT、音楽体験サービス、DAO、メタバースとかの研究をこの時から始めている
実際にビジネスとして動き出したのは2022年1月
アーティストのNFTを販売した
ウォレット不要かつ暗号通貨購入不要という
日本に向いた形を出してきたというのが面白いかなと思う
ブロックチェーンはPolygonを使っているとのこと
GMO(世界初の日本円ステーブルコイン開発運用など)
GMOの面白いところはやっぱり
IT業界で有名な実力者が名前を連ねているところ
顧問であったりアドバイザーであったり
もともと長い間GMOはインターネット業界黎明期の頃から活躍してきた会社なので
人脈が豊富で優秀な人材をいっぱい集めているという感じ
傘下にGMO-Z.com Trust CompanyとかGMO Web3 株式会社なんていうのがある
このGMO-Z.com Trust Companyの方では
日本円ステーブルコイン「GYEN」とドルのステーブルコイン「ZUSD」を開発・運用しているということで
日本円にペグされた暗号通貨はおそらく世界初かなと思う
そんな彼らが今どういうところに力を入れているかというと
ミートアップを定期的に開催していて
Web3ベンチャーにマイノリティ出資している
これも世の中にどういう動きがあるのかを知るためにやっていて
それと同時に、出資することでそれが大きくなったら収益になるという
そういう戦略
シビラ(コントラクトウォレット「unWallet」開発など)
ベンチャー企業ではシビラ株式会社
unWalletというウォレットの一種を開発している
今ウォレットというとMetaMaskっていうのがほぼ一強
これからいろんなウォレットが出てきて「ウォレット戦国時代」になっていくとか
そういう話も出てきている
その中で日本発の独特のウォレット
これやっぱりマスアダプションを考えているでしょう
一般の人たちが使いやすい形は何なのかというのを追求している
詳しい技術的な内容に関してはウェブサイトに出ている
僕もちょっと見たが、いろんな技術を使うことによって簡単にウォレットを所有し
ウォレットを使ってWeb3の世界を探索できるような、そんな形になっているのかなと思う
注目すべきはソニーや電通と組んでいるというところ
ソニーや電通が彼らの技術を使っていろんなことを仕掛けようとしているということ
これ面白いなぁと思ったのは
落合陽一さんが小学生向けに講義をしたそうだが
その受講証明書をNFTで発行したりと
そういうふうな実証実験を始めているみたい
Sushi Top Marketing(NFT名刺やNFT自販機など)
Sushi Top Marketing株式会社というのもある
NFTの名刺とかNFT自動販売機とか、面白そうなことをやっている
これはQRコードを発行してそれをスマホで見るとNFTがもらえるなどという仕組み
技術的に面白かったのは、音声の中に特殊な音を埋め込んでスマホマイクでNFTをもらえるというもの
そういうふうな技術も彼らはやっている
大手の大日本印刷と業務提携しているので
大日本印刷と組んでいろんなことをこれから仕掛けてくるのかなと思う
SUPER SAPIENSS(エンタメDAO)
一番派手に動いているというか
それなりに前へ進んで成果を上げているようなWeb3ビジネスとして
SUPER SAPIENSS(スーパーサピエンス)がある
これは國光さん達がやっているプロジェクトで
DAO総研でも動画で取り上げさせてもらっているので
詳しく知りたい方は國光さんの動画を見ていただければいいのかなと思う
NFTを配布して資金を調達して映画を作っていくという
それで世界に誇れるような
ポケモンとかそういうものに続くような日本のIP(知的所有権)をこれから作っていくというので
DAOの形でみんなでそれを応援しようという取り組み
これがやっぱり日本では一番面白い動きかなと思う
フィナンシェに関してはNonagon Capital内山さんもDAO総研の動画の中で
「これはすごい仕組みだ」というふうに絶賛している
フィナンシェでもDAOみたいなことをやっていて
それも非常に簡単に使えるようなDAOの資金を集める仕組みというのをオリジナルで考えて作っている
やっぱりそこがすごいところかなと思う
先日も10億円ぐらいのお金がポンと集まっていたから
日本では数少ないWeb3の資金調達の大成功事例の一つかなと思う
プロフェッショナルデリゲート・ブランドのNFT活用・地方活性化NFT
その他はDAO総研でいろいろと取り上げているので、それを見ていただければなと思う
まずプロフェッショナルデリゲートというビジネスが生まれてきている
これは永田公平さんの動画の中で出てきている
DAOの中で議論がめちゃめちゃたくさん行われるので
全部を追いかけるのは大変だということで
一般のメンバーに代わってプロフェッショナルデリゲートがお金をもらって
議論をまとめたりしていくという職業が生まれてきている
詳しくは永田公平さんの動画を見ていただければと思う
あとは大手ブランドのNFT活用
ファッションブランドのようなところがNFTを活用している
もともとは実験的にやってるのかなと思っていたが
実利になり始めているということが一つ面白い動きかなと思う
今こういうNFTを持っている人というのは仮想通貨で大儲けをした人たち
その人たちはお金を持っているのでファッションブランドを買ったりする
NFTと非常に親和性が高いということで
ファッションブランドがそういう人たちにリーチする方法としてNFTを発行しているということらしい
これも単なる宣伝マーケティングじゃなくて
実際に儲かるビジネスになってきているというのが非常に面白い動きかなと思う
町浩二さんの動画で詳しく見ていただければと思う
あと一般的に地方創生とか地方活性化でNFTを使うという動きが日本では結構出てきている
その辺のことは佐々木大輔さんの動画の中で佐々木さんが語ってくださっているので見ていただければなと思う
今日本で行われているWeb3ビジネスというのがこういう形かなと思う
以上です