【動画字幕版】意思決定の分散化とDAOは何の関係もない?DAOの本質は「インセンティブの民主化」にあり

 コンテンツ制作で重要なことは「クリエイターファースト&コミュニティサポート」。 そして、過度に資本家へと資源が集中する時代で、Web3が果たす役割とは何なのか?DAOの本質は「インセンティブの民主化」にある?

 今回は、早くからWeb3の可能性を見出して事業展開してきた國光宏尚氏に、エンタメDAOプロジェクト『SUPER SAPIENSS』について伺った。

※本記事では、動画解説の字幕部分を展開しています。
記事末に短編動画もあるので、短時間でポイントを押さえたい方は短編をご覧ください。

インタビュイー:[下段]國光 宏尚氏(株式会社Thirdverse・株式会社フィナンシェ 代表取締役CEO / Founder)、インタビュアー:[上段左]湯川 鶴章(DAO総研 Co-Founder​)、[上段右]長岡 武司(DAO総研 編集長)
目次

前編:コミュニティからはIPなんて生まれない!『SUPER SAPIENSS』から考えるDAOとNFTの未来像

DAOの中で重要な要素が3つあって
ビジョン、コミュニティ、独自トークン
僕らはクリエイターファースト、コミュニティサポート
これが僕らが提案する次世代の新しいNFTの形

今主に3つのことやってて

アメリカでWeb3ファンド

ThirdverseというVRゲーム・ブロックチェーンゲームを作っている会社

フィナンシェというサービス

この3つをやっている

これがWeb3の中でDAOやトークンエコノミーと言われているもの

--國光さんは、そういうことが言われる前からフィナンシェやっておられて、僕なんか最近Web3のことを調べ始めてきたら、「これ國光さん前に言ってたことじゃん」みたいな

そうなんです2019年1月からだから、まあまあ早いでしょ

--そうだなぁ、すごいなあと思って

DAOで重要な3つの要素

NFTをみんな勘違いしていて

何でもかんでもNFTにして限定商品にしたら売れるということではない

結局はコミュニティがあるから、その中で自慢したい、みせびらかしたいだったり、何かに使いたい

ーープロフィールの方はTwitterに貼ってしまえば
「このコミュニティに入っているんだ」って分かるんだけど
音楽の方はわかりづらいので、どうしたら良いのかと思います

コミュニティを作るために重要なのは

今はDAOというのが新しい組織の形じゃないかと

DAOには重要な要素が3つある

まずはビジョン、ビジョンに共感してできたコミュニティ、コミュニティが発行する独自トークン

ビジョン、コミュニティ、独自トークン

みんなでこのビジョンの実現に向けて頑張っていくと、結果コミュニティの数がめっちゃ増えて、結果トークン価格が上がってみんなHAPPYになる

なので、ここのビジョンがとても重要で

僕らスポーツチームで最初成功した

スポーツチームはみなさんビジョンが明確

ほとんど一緒

みんなスポーツを通した地元貢献・地元活性化と、もう一つは試合に勝って優勝したい

これはわかりやすいビジョンがある

だからコミュニティがそれに向けてまとまれる

一方、音楽でいうと、まだ売れていないアーティストが東京ドームでLIVEをしたい

これはビジョン

ただ売れたい、ただこの人が好きというのはビジョンではないので、コミュニティが盛り上がってこない

なので音楽で重要なのも、楽曲や絵画をただNFTではなく、ビジョン・コミュニティ・独自トークン、そういう風に考えていくのがわかりやすいと思う

ーー音楽ジャンルの中にも何かメッセージ性のある音楽とかあるじゃないですか
ベトナム戦争時代だったら反戦とか
そういうのだったらコミュニティになりやすいということですか?

もちろん、もしアーティストが本当に反戦だったり

地球環境とかに対していろんなことを思ってて

音楽活動を通して戦争を無くしたい、地球環境を守りたいとか

本当にその行動がついてきているのであれば大丈夫だと思う

そのコミュニティを無視して、ただのコンテンツをNFTにしているから全く売れない

あと、単発の歌自体にコミュニティはできない

アーティストの人生、アーティストが何をしたいか、

そういう「人の意思、will」に人のビジョンができてくる

今回ご紹介した『SUPER SAPIENSS』(読み方:スーパーサピエンス)は

このDAOの仕組みをエンタメに応用できないかと

僕らが名乗っているのが「世界初のエンタメDAO」

製作委員会方式の限界

ーーSUPER SAPIENSSというのは、どういうビジョン?
我々は何を応援しようとするのでしょうか?
僕は國光さんが入っているから応援したいと思っただけなんですけど

(笑)それも一つ面白いところかなと思う

SUPER SAPIENSSという作品はこの3監督、

『SPEC』の堤監督、『踊る大捜査線』の本広監督、『キサラギ』や『ストロベリーナイト』の佐藤監督

彼らと一緒に日本発

世界で大ヒットするような次世代型のIPを作り出したいという集まり

日本は映像を作る時、「製作委員会」という形で作っている

製作委員会って映画を作る時のファンディングを関係各社

例えば広告代理店、テレビ局、映画の配給会社、ビデオ販社というのが

みんなでお金を出し合って作る

各社からサラリーマンプロデューサーが送られてきて、合議制で決めていく

そうなってくると、例えば原作は何部売れているのか

俳優は誰が出るのか、コンプライアンス的に大丈夫なのか

という議論が中心になる

僕は合議制の中から面白いものは作れないと思っている

本当に世界で流行るものを作りたければ

クリエイターの尖った情熱、尖った想い、オリジナリティーのコンテンツ

というものを作っていく必要がある

それが今の製作委員会という形だと難しい

だったらファンから直接お金を集めてファンと一緒に作っていく

最終的に大成功した時には、「大成功」の部分をファンと分かち合う

こういう感じでできるのではないかというところで始まったのがSUPER SAPIENSS

要するに「スターウォーズ」を作りたい

ーー何年くらい前にそういう構想が始まったんですか?

プロジェクト自体は今年の1月に始まって

やってみたいことは

クリエイターファーストでオリジナリティのある尖った作品を作って

日本だけでなく世界中に向けて面白い、次世代に残るIPを作りたい

要するに「スターウォーズ」を作りたい

日本を代表する3監督に加えて

『ミッドナイトスワン』で日本アカデミー賞をとった森谷プロデューサー

『宇宙兄弟』や『ドラゴン桜』を作っているコルクの佐渡島さんと僕たちで一緒にやっている

今年の1月に記者発表をして

最初にフィナンシェ上でトークンを発売して4,500万円の資金を1,000人の方から集めた

この4,500万円を使って俳優オーディションをして

最初の15分間のパイロット版のフィルムを作った

今、全国で完成披露上映試写会をやっている

ーー今年のはじめに映画館で上映されていたということですか?

15分間の短編ですね

東京から始めて横浜、仙台、福岡、名古屋と全国ツアーを今やっている

加えてWEBTOON(ウェブトゥーン:縦読み漫画)を佐渡島さんと一緒に

合計30話作っている

来年1月からメジャーな配信プラットフォームでの連載が決まっている

ーー映画も3人の監督がいますし、これからWEBTOONもあると
同じような世界観でできるものなのですか?

基本スターウォーズやマーベルは全部そういう感じ

スパイダーマンという世界観があったら

「これの子ども時代」「これの何たら時代」「これのこの戦い」とかそういう感じ

ーー最初の元のところを決めたのは誰なんですか?

ベースは堤監督

クリエイターファースト&コミュニティサポート

海外ではDAOが次世代のディズニーを作り出す、新しいクリエイティブの形じゃないかと言われている

ただ、僕はそこには疑問を感じている

コミュニティからIPが生まれるとは全く思っていない

実際ディズニーが生まれたのはウォルト・ディズニーがいたから

ーー1人の天才がね

スターウォーズはジョージ・ルーカス、ジブリは宮崎駿

1人のクリエーターの熱い想い、情熱がIPになっていると思う

僕らが提唱していきたいのは、コミュニティ発ではできない

僕らはクリエイターファースト、コミュニティサポート

0から1をクリエーター、1を10、10を100というのをコミュニティのパワーでならできると思ってる

ーー最初「コミュニティで作る」と言うから、合議制では難しいのではないかと思ってました
1人の天才が引っ張っていって、みんながそれをサポートするということですよね

そうですね

僕らがやっていきたいのは、資金を集めるだけではなく

コミュニティとコンテンツを作ることを同時にやっていきながら、相乗効果でファンを伸ばす

僕らは最初1月にフィナンシェ上で始めた

その資金を使って15分間の短編映画と30話のWEBTOONを作った

ここが温まってきたので、いよいよ今回NFTを発行する

今回NFTで集まった資金をもって、来年に実写映画があって

さらにその後にトークン発行でのIEO

こういうところをしっかりやっていきたい

ーー「日本発の」というのは、日本人としては面白いなと思いますが
世界としては日本発というのは
あんまりアピールがないんじゃないかなと思っています

世界にアピールするところは凄くシンプル

Web3時代での世界的はIPは1つも生まれていない

クリエイターやコミュニティとともに

Web3時代の新しいコンテンツの作り方で

歴史に残るようなやつをみんなで作ろうというのがグローバル的な軸なのかなと

ーーたとえば「Bored Ape」(ボアード・エイプ)も
もちろんまだ発表はないですが、この辺り考えて来てるんじゃないかなと
そうなると、どれだけ早く出せるかという勝負になってくるんですか?

いや、早くはたぶんどうでもいい話だと思っている

たとえばボアードエイプとかでも誰かクリエーターや作品の名前知っています?

ーー知らないです

僕らが訴えていきたいのは「NFTの未来はIP」

これは間違いない

ただ、IPというのはコミュニティからは生まれない

クリエイターファースト、コミュニティサポートというので作っていく

これが次世代の形

次世代のNFTのカタチとは

今のNFTプロジェクトって、みんなとりあえずお金を集めて

最終的にとりあえずIPにして、とりあえずコンテンツを作るというのが多い

ただ、ほとんどのプロジェクトというのが、実際には全くモノを作ってない

彼らはみんな最終的にはIPを目指す

これが本当にディズニーやマーベルみたいになったら

みんなも価格も上がるはずというのが大きい

ーーまだ絵以外、何も出てないですよね?

そう。僕らはただ、JPEGをNFTにして金集めるだけでなく

当然用途がある、資金を集める、コミュニティを作る、コンテンツを作る

というのを同時にやっていきながら

ファンというベースを増やしていくというのがすごく大きい

SUPER SAPIENSSには大きな要素が3つあり

サスペンス、サイファイ、スーパーパワー

このストーリーには、これは偶然面白いものなんだけど

もともとこの人類というのはネアンデルタール人、猿が支配していた

それを我々ホモサピエンスが倒して、人類を支配したと

我々ホモサピエンスの中にネアンデルタール人のDNAが残ってて

あることをきっかけにDNAが覚醒して

覚醒した人というのは超能力が使えるスーパーサピエンスになる

ただ、そのタイミングでネアンデルタールの呪いに心が奪われて

人類に対して復習をする

ただ、スーパーサピエンスの中にも人の心を失っていない人も居て

この辺が入り混じった戦いになっていくという話

ーー面白い

ここで面白いのがストーリー的に「猿vs人」

ーーこれ、ボアード・エイプのこと言ってないですか?

いやいや(笑)

ネアンデルタール 対 ホモサピエンス

僕ら的に思うのは、人類の進化がそうだったように

NFTも猿の時代から進化し、そしていよいよ人の時代がやってくるのではないか

これが僕らが提案する次世代の新しいNFTの形、というイメージ

ーーめちゃめちゃわかりやすかったです。ありがとうございます

後編:意思決定の分散化とDAOは何の関係もない?DAOの本質は「インセンティブの民主化」にあり

みんな勘違いしているのは、意思決定とDAOは何の関係もない
より重要なのは「インセンティブの民主化」
当然クリエイターや関わったスタッフにメリットがある
頑張ってるなと!

今まで色々クリエイターエコノミーとかいってクリエイターを支援するプラットフォーム

YouTubeやTikTok、投げ銭、サブスク、クラファン

いろんなものがあったと思うが、今までって応援したファンにメリットがない

それが応援したファンにもメリットがあるような形にしていくと

さらにこのクリエイターエコノミーが加速するのではないかと

これがいわゆるWeb3であるトークンエコノミーというものの本質

YouTubeで考えるWeb2とWeb3の違い

例えばYouTubeは時価総額ベースでいくと40兆円くらいの価値がある

YouTubeが大成功して、40兆円がどこに行ったかというと、

YouTubeの株主や作った人、初期の投資家、買収したGoogle

ただYouTubeの成功は彼らだけではなく

初期から動画を投稿しつづけた名もなきクリエイターや動画を見続けた人

友達に知らせた人、記事を書いた人、コードを書いた人

色んな人がYouTubeの成功に貢献しているはず

その人たちのへ貢献が“ゼロ”というのが今まで

例えばWeb3時代の新しいYouTubeがあったとすると

例えばYouTubeトークンがあって

YouTubeに動画を投稿するとトークンが貰える、観ると貰える、友達に知らせると貰えるって感じで

最終的にYouTubeがめちゃくちゃ大きくなってくると

70兆円というのは貢献に応じて

YouTubeの成功に対して頑張った人に分配される

芽生える「参加意識」と「オーナーシップ」

僕たちがやっているスタートアップと伝統的な会社の大きな違いは

ストックオプション、株

今までは給料で雇われているだけ

会社が成功しようが失敗しようが別に関係ない

これがストックオプションが出てきたことで

会社が大成功して上場すると当然働いていた人にもすごくメリットがある

これが従業員だけではなく、顧客やファンやユーザーに拡大していこうというのが

Web3、トークンエコノミー、DAO

今まで自分が大好きな作品・コンテンツというのがあって

最初から凄い熱心に応援したとしても

それが大成功しても何もなかった

それが“もし”となってくると、より加速するのではないか

ーーお金もそうなんですが
会社が成功して給料を上げるというのも金銭的インセンティブなんですが
やはり株を持つと参加意識があるんですよね

たしかに

ーー参加意識が芽生えるのは
ストックオプションもDAOもそうなんだろうなと思います
二つが大きいのかなと思います
「これ俺の持ち物の一部なんだ」と思えるのが楽しさが違ってきます

Web3はオーナーシップとも言われるけど

ストックオプションもらう=会社の従業員ではなくオーナーの一人、株主という形で

だからこの会社の成功に“自分ごと”でコミットする

言い換えると、トークンやNFTはIPのオーナーシップを持ってるという風になってくる

湯川さんがおっしゃったように、よりオーナーとしてコミットしていく

そういうところで参加していくところも面白い

みんなで作っていくところも面白い

自分が手掛けているプロジェクトが大きくなるのも面白い

それで得したら更に面白い

そういう感じが大きな特徴だと思う

誰でもエンジェル投資ができる時代に

ーー僕が國光さんを見ていて羨ましいのは
自分で起業するというエネルギーはないんですよ
でも若い素晴らしい人たちがいっぱいいるから応援したいとは思ってます
でも、なかなかエンジェル投資家になるほどの財力はない
でも、Web3の時代になってきたら、僕らのような人間でもエンジェル投資家になれるわけなんです
それがめちゃめちゃ楽しいなと思ってます

そこって凄く大きいと思っていて

僕はファンドやエンジェル投資で若い起業家に投資をしている

特に僕が個人で投資をする時は、儲かる儲からないではなく

その人が情熱的か、真剣かというところで出したりする

投資していて思うのは、儲かったら良いという面もあるが

やはり投資した若い子が凄い頑張って成長していく様を見ていくのも

「あー頑張ってるなー」と親心的な

そういうのは、湯川さん言う通り

今までは一部の投資家しかできなかったのが

割と幅広い人たちが参加できるようになってくるというのは新しくて面白いことだと思う

ーー僕もDAOのNFTを買ったりするけど
全然リターンがないかもしれないと思うこともあるんです
ないかもしれないけど、頑張ってるのを応援するのが楽しいから
全然リターンがなくても良いやと思っても買えちゃうところがあります
投資とは違うものなんだと思います
頑張ってる人を応援したいだけという風になるのが
今までのクラウドファンディングと全然違うことかなと思います

オーナーシップは持ってないからね

言ってみれば、支援して終わりっていうのが大きな違いかなと

ーーそこにはやる人と見る人の分断がありますよね
Web3には分断がないので
やる人も見る人も、みんな一緒というのが面白いなと思いますね

日本は「推し活文化」があるけど、不健全な面もあるかなと思っている

好きな人を応援するのは良いことだと思うけど

そのために自分の人生を犠牲にしている感もある

逆に好きなことをしっかりと推してサポートしていくことで

自分の人生にメリットがあるという形になってくると

推し活的な誰かの夢を応援したい、誰かをサポートしたいという気持ちが

結果財産になってくると

色んな人の色んな夢が叶うチャンスが広がってくるのかなと思っている

制作スタッフやクリエイターが夢を見れる環境に向けて

ーー映画や漫画作品は色々なスタッフさんやクリエーターさんがいらっしゃると思うんですが
既存の製作委員会や仕組みだと
スタッフさんに潤沢にリソースが回っていかないという事実もあるかなと思っています
その辺りもDAO化して、その人たちがトークンを持つことによって
豊かになるスキームなのかなと思っていまして
今回のSUPER SAPIENSSでも、そこを一緒に高めていこうというのはあるのでしょうか?

ほとんどのケースでクリエイターというのは

大ヒットしても大して見返りがないというところも大きな問題だと思っている

更に現場になってくると、ただ過酷なだけという感じになって

それで若くて辞めていく人も出てとなっている

このクリエイティブ産業は日本の中では凄く重要だと思っている

ここからの日本はコンテンツだったりクリエイティブ産業をいかに伸ばしていくかというのは

製造業に代わるなんたらという意味では、本当に重要

ただ、もしそうならば、そこで働いているクリエイターや制作現場の人たちが

夢を見れるという環境でなければダメだと思っている

今回のエンタメDAO、SUPER SAPIENSSみたいな形だと

当然応援してくれたファンにも大成功したらメリットがあるのと同じく

関わったクリエイターやスタッフにもストック・オプションに近いものでもあるから

トークンを持ったりしてクリエイターや関わったスタッフにもメリットがある

という形に作っていけるのではないかと思っている

DAOの本質は「インセンティブの民主化」

DAOをみんな勘違いしているのは、「意思決定の分散化」と思っている人がいる

でも意思決定とDAOというのは何の関係もない

なぜかというと、一番成功しているDAOというのはビットコイン、イーサリアム

ビットコインって、一番最初はサトシナカモトが1人でコード書いていたから

完全独裁体制

イーサリアムは今でもヴィタリック(Vitalik Buterin)がある程度リーダーシップを持っている

意思決定の分散化とDAOというのはそんなに関係がなくて、より重要なのは

報酬、「インセンティブの民主化」というのが大きい

今までのWeb2的な資本主義で行くと

成功した時の報酬が過度に資本家に偏っちゃう

ーーそうですよね

本来あるべき姿っていうのは、頑張ったら頑張っただけ

自分の貢献と報酬というのがイコールというのがフェアだと思う

それがWeb2資本主義の中でそうなってこなくて、過度に資本家になっちゃった

さっきのYouTubeの例は結局ごくごく一部ではなく

YouTubeの成功に貢献した人みんなに来るみたいな

1つそれがワークしている例でいうと

ビットコインの次に大きいといわれいる仮想通貨「イーサリアム」がどうやってできたかというと

当時19歳だったヴィタリックがビットコインを見てた時に

ブロックでテクノロジーを使うと、通貨以外、ありとあらゆる目的に使える分散型アプリケーションのプラットフォームを作りたいというのがビジョンだった

そのビジョンに共感して最初は7人でスタートした

みんなできること

コード書く人、記事書く人、金を集める人、マイニングする人、アプリ作る人という感じで

みんなでビジョンの実現に向けて頑張っていって

7人が100万人になって、1千万人になって、今は2億人くらいになった

結果、イーサリアムの時価総額は20兆円くらいになった

この20兆円がどこに行ったかというと、ヴィタリックが何%持ってるか知ってる?

ーー0.0X%とかじゃなかったでしたっけ

0.5%弱くらい

ちなみに今話題のイーロン・マスク、彼のスペースXのシェアは約45%

テスラのシェアは約25%

6兆円のお小遣いでTwitterが買えるというのも

この資本主義、過度に資本家に成功の報酬が行き過ぎてしまうという仕組みの歪み

この歪みというのが二極化とか格差というのにつながっている

資本構成から考えるWeb3時代のコンテンツ産業

Web3って一番最初に作った時点で最近多いのが

コアなチームメンバーが15%、投資家が10〜20%、コミュニティが50%

ーー資本構成がWeb2とWeb3で全然違うという感じですね

そう、このコミュニティの50%が何かと言うと

ビットコインの場合だとマイニングした時のマイニング報酬

さっきのYouTubeだったら当然動画を投稿した、動画を見た、動画をシェアしたとか

ゲームだったらゲームをした時にとか

こういう感じのエコシステムを作るのに貢献した人に付与されるトークンが最初から50%

凄くないですか?

結局今回のWeb3の流れでいうと

過度に資本家に寄ってしまうというのは

みんなが頑張ったら頑張っただけ、インセンティブの民主化というのが一つ

映像で言うと

製作委員会でいままで大きなテレビ局、広告代理店、映画会社だけが参加できたというのが

幅広いファンというのもそこに参加できて、みんなが頑張ったら頑張っただけというのが

新しいDAOの仕組みだと思っている

ーーありがとうございました

★ポイントをまとめたショート動画(4本)

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この記事を書いた人

人ひとりが自分な好きなこと、得意なことを仕事にして、豊かに生きる。 そんな社会に向けて、次なる「The WAVE」を共に探り、学び、創るメディアブランドです。

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